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風水墓のための「土」について横浜中華街の風水健康館

2014年10月22日 category : スタッフブログ 

漢字を創造した殷の文化から土について考察してみます。殷の時代、漢字は一般大衆が使用するものでなく、神と王との交信のために使用しました。ゆえに漢字には宗教的な概念から作成されたものが多く、宗教的な面が発端となって現実的に引き起こされた戦争から作成された漢字も多数あります。「祭」という漢字は「示」と「月」と「又」が合わさってできたものです。「示」は神様を祭る時に使用する祭卓(テーブル)の形のことで、「又」は手を表し、「月」はその祭卓にのせて肉を供えることを表しています。同様に「祝」「祖」などの「ネ」と「示」は同源・同意味を持ちます。「ネ」は神様を祭る時に使用する祭卓であり、「祝」は「人」が「口」という祝詞を入れる器(サイ)を持っている姿を現しています。「祖」の「且」は先祖を祭るために供える肉を置くための俎板(まないた)を表しています。

「土」という漢字ですが、殷の時代、人々は山や大地には神が住むと考え、「土」を固めて縦長の土饅頭・団子形を土地の上に置き、神様を迎えました。この土饅頭・団子形の「土」は神様の代わりとなったため、これに清めの酒をかけた形で「土」を表した漢字もあります。殷の時代には木にも神様が宿ると考えられていたため、「土」の上に木を植えて祭ることが多くありました。これが「社(やしろ)」の元です。つまり「社」という漢字は「土」の土饅頭・団子形と「ネ」で出来ており、「ネ」は神様を祭る時に使用する祭卓を表します。ゆえに本来の「社」は「土」という土饅頭・団子形の土に、「ネ」という神様を祭る祭卓を置いたものです。このように「社」は本来、建物が建てられたり、屋根がかけられたりするものではありませんでした。しかし後になって、建物が建てられ、そこで神様を祭るようになり、「神社」となりました。さらに「社」を中心とした秩序ある集団ができ、ここから「結社」「会社」「商社」などの人々の集団を表す言葉ができました。その後、「土」は大地の意味だけに使用され、「社」は神様を祭る祭卓である「ネ」「示」をつけて「やしろ」として使用されるようになりました。

「神」という漢字は「ネ」と「申」からできています。「申」は稲妻が屈折しながら走る姿を現しています。殷の時代の人々が最も不思議で恐れた自然現象は稲妻や雷であり、稲妻や雷は神様の顕現と感じていたようです。稲妻は縮んだり、伸びたりして斜めに屈折しながら走ります。このため「申」に人をつけた「伸」が屈伸する姿や、伸びる姿を現すようになりました。

以上、「ネ」「示」や、「土」や、「申」「神」の漢字の意味を説明しました。天の「申」「神」と、地の「土」と、人の作成した祭卓である「ネ」「示」のつながりにパワースポットはあります。ゆえに「土」は風水上、最も重要な要素となります。